TOP生活家族の貧困【家族の貧困】「引きこもりの子がいる家庭がなんとなくわかる…」50歳ニートの息子と78歳母親の、嘘と孤独の2人暮らし生活~その1~ 取材・文/沢木文 親は「普通に育てたつもりなのに」と考えていても、子どもは「親のせいで不幸になった」ととらえる親子が増えている。本連載では、ロストジェネレーション世代(1970代~80年代前半生まれ)のロスジェネの子どもがいる親、もしくは当事者に話を伺い、 “8050問題” へつながる家族の貧困と親子問題の根幹を探っていく。 * * * 2浪してから、30年間、息子は引きこもり 千葉県浦安市に住む山田里枝さん(仮名・78歳・無職)は、引きこもりの息子(50歳)を年金で養っている。 「去年、主人がなくなって、やっとひとつの仕事を終え、好きなことをやろうと思ったんですよ。その時に“まだうちには問題があったんだ……”と絶望的な気持ちになったんです