【ソウル=仲川高志】北朝鮮の朝鮮中央通信によると、政府最高機関である国防委員会の報道官は30日、韓国の李明博(イミョンバク)政権が北朝鮮への非難を強めているとし、「これ以上相手にしない」として、日本海側の南北軍事通信線を遮断し、南北経済協力事業が行われていた金剛山観光地区の通信連絡所を閉鎖すると、声明で発表した。 北朝鮮の核問題をめぐり、6か国協議の関係国は、中国が提案した南北、米朝会談を経て協議を再開する「3段階再開提案」を基に対応を協議していたが、北朝鮮が韓国への強硬姿勢を鮮明にしたことで、南北会談の開催は当面、難しくなったとみられる。 報道官は声明で、北朝鮮が前提条件なしでの対話を韓国に呼びかけたにもかかわらず、李政権が応じないため、「北南関係を収拾できない破局へと追い込んだ」と批判。李大統領が今月、ベルリンで、核放棄などを北朝鮮に呼びかけたことについても、「もってのほかだ」と反発し