古都・奈良の街なかで暮らす野生のシカ。その知られざる姿に迫る第2弾! シカたちが暮らすのは、春日大社や東大寺が建ち並ぶ奈良公園の一角。現在2,000頭近くが暮らしている。秋、林の中を不思議な鳴き声が響き渡る。声の主はオスジカ。恋の季節を迎え、自分の存在を周りにアピールしているのだ。オスたちは春から夏にかけて伸びた角を研ぎ、戦いに備える。ライバルを見つけると、体をのけぞって威嚇。互いに逃げ出さなければ、角を相手に向けて猛突進、どちらかが身をひくまで、激しい戦いが続く。だがここは奈良の街の中。オスたちの恋路はちょっと変わった展開を見せる。折しも秋の観光シーズン、とがった角のまま観光客に近づくと危険なのだ。現地で角の威力を確かめる、ナレーション担当の和久田麻由子アナウンサー。角の先のとがり具合は「まるでヤリのよう!」。このため昔から奈良で続けられてきた風習がある。人の手で角を切る「鹿の角切り」だ