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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (24)

  • 「ボランティアは押し掛けていい」

    今たくさん来られても困る──東日大震災後にそんな「ボランティア迷惑論」が広がっているが、当にそうなのか 被災者のために何かしたいが、何をしたらいいのか分からない──東日大地震から3週間以上が経つなか、こうした「善意のやり場に困った人」の話をよく耳にする。震災直後からひとり歩きし始めた「迷惑ボランティア」という言葉が、被災地に行って力になりたいという人を躊躇させているのだ。 実際のところ、今ボランティアが押し寄せたら、被災者にとって当に迷惑なのか。関西学院大学災害復興制度研究所長の室﨑益輝教授に、誌・小暮聡子が聞いた。 ──ボランティアを自粛する動きがあるが、実際のところ人数は足りているのか。 今回の被災地は阪神淡路大震災の何倍もの範囲に及ぶので、何倍ものボランティアが必要だ。にもかかわらず、ボランティアが集まってくるペースは阪神のときと同じか、もっと遅い。ここ数日で状況は少しずつ

  • 史上最も孤独な「ツイッター世代」

    あなたは1日に何回メールチェックをするだろう? 朝起きた時? 夜寝る前? それとも日に何回も? 朝起きて最初に目にするのも就寝前の最後に目にするのも、メールの着信を知らせる携帯電話やスマートフォンの赤い点滅ランプ、という生活はごく普通だろう。いくらうっとおしくても、ほとんどの人がメールなしには生きられない。 そのうえ、ツイッターやフェースブックなどのソーシャルメディアをチェックするのも習慣になっている。私たちの生活を楽にしてくれるはずの技術が、いちばん時間を仕事になっている。平均的な十代は1日に7時間以上をデジタル機器の使用に費やしている。それも友人と携帯メールをやり取りする1時間を別にして、だ。 ハイテク機器の利点と言えばもちろん、他者とのつながりを生んでくれること。メールなら外出中も返事ができるし、実際、私たちは過去のどの時代よりも多くの人々と長時間接触している。でももしかしたら、

  • ウィキを支えた無償投稿カルチャーの落日

    2009年の春は、インターネットの歴史の一大転換点だったのかもしれない。オンライン百科事典ウィキペディアの勢いに、陰りが見え始めたのだ。 03年に10万件だった記事数が現在は全言語版合計で1600万件を突破するなど、ウィキペディアは急成長を遂げてきた。しかし09年春、創設以来おそらく初めてのことが起きた。記事の執筆・事実確認・更新を無償で行うボランティア編集者の人数が大幅に減少したのだ。 その後も記事の執筆・更新は振るわないままだと、ウィキペディアを運営する非営利団体ウィキメディア財団の広報担当者は認める。状況は「極めて深刻」だという。 原因については、さまざまな仮説が唱えられている。ウィキペディアが百科事典としてほぼ完成したからだという説もある。一部のボランティア編集者のあまりに攻撃的な編集姿勢や、「荒らし」防止のための複雑過ぎるルールのせいで、気軽に参加できなくなったからだという説もあ

  • 寝ないと太るって本当?

    私たちは1日にどれくらい眠れば十分なのか。眠気を感じなければ、睡眠は足りているのか。睡眠時間が少なくても不調を感じなければ、健康上は問題ないのか。 こうした問いに対して、最新の研究結果がいくつかの興味深い答えを出している。 平均的な大人が十分に休息を取り、最良の状態で機能するために必要な睡眠時間は、1日に7〜9時間。しかし、アメリカ人の睡眠時間は昔より減っている。 05年に全米睡眠財団が行った調査によれば、アメリカ人の平均睡眠時間は1日6.9時間。これは、19世紀に比べて約2時間、50年前と比べて1時間少ない。10年ほど前の01年と比べても、約15〜25分も減っている。 睡眠不足がいかに大きな弊害をもたらすか、私たちはあまり敏感に感じ取れないらしい。ペンシルベニア大学の研究チームの実験では、2週間にわたって被験者の睡眠を1日6時間未満に制限した。ところが被験者たちは、以前に比べてそれほど強