11日現在で全国最多、7228カ所の図書館がネットワークに入っている図書館蔵書検索サイト「カーリル」を使えば、図書館に行って借りたい本がないなんていう心配は無用だ。同サイトを運営するのは社員4人のIT企業「カーリル」(岐阜県中津川市坂下)。「図書館をもっと楽しく」をテーマに掲げる地方の会社が、図書館の蔵書検索システムを効率化し、全ての市民に等しく本に触れる機会を提供している。 同システムは、各図書館の検索システムをつなぐネットワークの機能を持つ。検索は本のタイトルを入力するだけで、指定した図書館の蔵書の有無や貸し出し状況を確認することができ、月60万人の利用がある。全国の公立図書館の90%以上をカバーしている。 「カーリル自体はたまたまできたんです」と振り返るのはシステムエンジニアで同社社長の吉本龍司さん(38)。仲間たちと集まって新規事業のアイデアを出し合う中で、ITと図書館との連携がテ