はじめに 最近の日韓関係は、「最悪の」と形容されることが多い。しかし、そもそもなぜ昨年以降急激に関係が悪化してしまったのかについては、きちんとした説明がなされる事は少ない。例えば「韓国(人)とは、あのような(国/国民な)のだ」という人もいるが、そうならば関係は不変な筈だが、現実にはそうではない。また「文在寅政権が左派政権だからこうなった」という人もいるが、それならば文政権が成立した2017年5月の直後から険悪な関係にならないとつじつまが合わない。しかし、関係悪化が深刻化したのは昨年の後半に入ってからだ。 一方、韓国では「安倍政権が右派だからこうなった」という言説もあるが、それならば少なくとも第二次安倍政権が成立した2012年以降はずっと関係が悪くてはならないが、実際にはそれほど単純ではない。そして「次の大統領選挙で左派の文政権から保守政権に変われば日韓関係は良くなるだろう」という言説もよく
![日韓関係をどうみるか ―社会構造の変化と新たな関係再構築に向けて― | 一般社団法人平和政策研究所](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0d328c61a738cf2444f7c99e7e2d783e81112e66/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fippjapan.org%2Fipp2020%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F12%2Fimg_opinion139.jpg)