政府の緊急経済対策をうけて,経済政策をめぐる議論が活発に行われています.その規模への問題,あまりにも限定的な家計給付などその問題を指摘する声は強いです. その一方で,下記の記事でも指摘したように,政府の経済対策メニューはメディアが報じるものよりも多様です.今後の運用次第で,一定の成果を期待できるものも少なくありません. 「どう運用すれば一定の成果を期待できる」のか――一言でいうとそのスピード感が重要です. ……とここまでは多くの論考が指摘するところでしょう.倒産してしまったビジネスはとりもどせないのです.その一方で,どのくらいのスピード感が必要なのでしょう. 中小企業の緊急支払い能力 ここでは中小企業の資金的な余裕を概観してみましょう.使用するデータは法人企業統計です.経済対策として無条件での給付,幅広い緊急融資が必要になるのは家賃や借入金の返済といった,売り上げとは無関係に迫られる支払い
![緊急支援策のタイムリミット|飯田泰之](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6247a5746f6f1e18b35c32c1e7e6393f8ed2e64e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F22684758%2Frectangle_large_type_2_de1a4d19730422f67dac7b9011ea0e56.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)