・おもいでエマノン 『黄泉がえり』の梶尾親治が原作、『Spirit of Wonder』の鶴田謙二のSFファンタジー漫画。ユニークなストーリー設定と魅力的なヒロインのキャラクターが相乗効果を出している秀作。 自分は地球の生命30億年の記憶を受け継いでいるという不思議な話をする少女エマノン。アメーバみたいな原始生物だったときから、何億回もの転生を繰り返して、いまの自分になった歴史を覚えているというのだ。旅行の船上で彼女と出会い、そんな話を聞かされたSFマニアの主人公は、話の面白さと彼女の魅力に強く惹かれていく。 これはSFオタクのための恋愛ファンタジーとしてひとつの理想形、完成形だと思う。SFの話を楽しそうに聞いてくれる彼女というだけでも希少な存在だが、エマノンは自分から斬新なSF話をしてくれて、一緒に盛り上がれるわけだから、奥手なオタクには最高なのだ。 エマノンの長い髪、セーターにジーンズ