近年、性的少数者の権利拡大を求める運動が急速に広がり、日本でも昨年、LGBT理解増進法が制定されたところである。 しかし、運動の影響は単に大人の世界にとどまらず、欧米では、性的少数者を賛美する社会的風潮の下、少年少女が思春期になって「自分もトランスジェンダーかもしれない」と言い出す例が増えているばかりか、その子供たちに後戻りできない性転換を進める「治療」を促す動きが存在する。 青山学院大教授の福井義高氏そうした「トランスジェンダー推進派」を厳しく批判した米国人ジャーナリスト、アビゲイル・シュライアー氏の『取り返しのつかないダメージ』(Irreversible Damage)は2020年に出版されると、世界的ベストセラーとなった。この本は、思春期の少女の間でトランスジェンダーを自認する例が近年急速に増えたのは、SNSなどを通じた「社会的伝染」も大きな要因と指摘しており、英国を代表する高級週刊