21番染色体が3本あることから、3月21日は「世界ダウン症の日」と定められている。 【写真】ダウン症の「のぶくん」が消えた 40代で現れたアルツハイマー症状 ダウン症のある人の約半数は生まれつき心疾患があるため、1970年ごろまでは平均寿命が10歳ぐらいだった。ところが手術で助かるようになり、最近の寿命は60歳くらいとも言われている。長生きにともない、青年期以降の医療の受け皿が少ないことが課題となっている。 出生頻度や母親の出産年齢を考えると、ダウン症のある人は日本に約8万人いると推定されている。疾患としての登録制度がないため、正確な人数やくらしの実態はわかっていない。 臨床遺伝専門医でダウン症に詳しい、東京都北療育医療センターの竹内千仙(たけうちちせん)医師によると、米国では2010年には約6割が20歳以上になった。高齢化が進む日本では、その割合はさらに高いと考えられている。成人期以降の