通勤電車で、女性の太ももに足をすりつけるなど痴漢をしたとして、愛知県迷惑防止条例違反の罪に問われた同県産業労働部主幹の岡野善紀被告(52)=同県一宮市=の判決公判が18日、名古屋地裁であった。伊藤納裁判長は、無罪(求刑罰金50万円)を言い渡した。 被告は現行犯逮捕されたが、「破廉恥な行為はしていない」と一貫して容疑を否定。逮捕後、県警が繊維鑑定をしたが、女性のズボンから被告のズボンの繊維片は検出されなかった。公判では、女性と、女性の依頼で電車に乗っていた婚約者の目撃証言の信用性が争点となった。 起訴状によると、被告は2008年12月8日朝、名鉄名古屋線国府宮―名古屋駅間の電車内で約15分間、女性のももに背後から自分の右足をすりつけるなどしたとされる。