愛知県一宮市出身の豊島将之八段が羽生善治竜王から棋聖位を奪取し、念願の初タイトルを手にしました。 16歳のプロデビュー以来、常に「名人候補」と言われてきた本格派。ここ数年は「最強棋士」と評価されるほどで、今までタイトルに縁がなかったのが不思議なくらいです。羽生竜王のタイトル通算100期が懸かった大舞台でしたが、豊島棋聖はその実力をいかんなく発揮し、堂々のタイトル獲得です。 豊島棋聖は幼少期に、よく一宮市民将棋大会に出場していました。当時、審判長をしていた私は豊島少年と何度か指導対局をしたものです。今でも鮮明に記憶に残る二枚落ちでの対局。銀多伝定跡からジッと飛車を引き、2筋に転換して歩の手筋でポイントを稼ぐ……。小学生らしからぬ落ち着いた指し回しで負かされたことは、忘れることができません。 「この少年は、きっと棋士になるな」 タイプこそ全く違いますが、まだ10歳にも満たない少年を見てこう思っ
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