菅首相が5日、中山義活経済産業政務官に経産副大臣への昇格を自ら電話で打診しながら、わずか1時間半後に「なかったことにしてほしい」と人事を撤回していたことが分かった。 関係者によると、首相は、中山氏に対して、撤回の理由について「民主党国会対策委員会が反対している」と説明したという。民主党内では「首相が人事を打診して撤回するなんて、聞いたことがない。首相官邸は完全に機能マヒしている」との指摘が出ている。 経産副大臣は現在、池田元久氏が務めているが、体調不良で福島県庁に置いている政府の原子力災害現地対策本部の本部長も、池田氏から田嶋要経産政務官に交代している。首相は6月27日の閣僚交代人事の際にも、馬淵澄夫前首相補佐官に経産副大臣への就任を要請し、固辞された経緯がある。