ギリシャ発の欧州危機をめぐって、包括対策の是非を問う国民投票の実施を表明した同国のパパンドレウ首相は3日、一転して投票を撤回する方向で最大野党と調整に入った。ユーロ圏から一斉に批判を浴びたほか、政権内からも反対論が噴出したため。フランス南部のカンヌで同日開幕した主要20カ国(G20)首脳会議でもギリシャ情勢の混迷を問題視し、欧州連合(EU)に包括策の早期実行を求める声が相次いだ。 同首相は3日の緊急閣議で、最大野党の新民主主義党が包括策を受諾する意向を示したと説明。「国民投票自体は目的ではない。合意をどうやって実行するかが重要だ」と強調した。 ファンロンパイ欧州連合(EU)大統領は同日、「(ギリシャの)国民投票というアイデアは現実的ではなくなったようだ」との認識を示した。 野党側は総選挙の早期実施や首相の退陣も要求。首相は与野党合意を目指しながらも、早期選挙には消極的な姿勢をみせており、協