1月31日の参議院予算委員会でエンゲル係数が取り上げられていたので、グラフで確認します。 まずは「エンゲル法則」についての吉川洋の解説です。 Kei2007年1月号 先進国の経済成長を考えるとき、念頭に置くべき鉄則がある。それは「個別の財・サービスの需要は、いつか必ず飽和する」というものだ。 わかりやすい例として「エンゲル法則」が挙げられよう。家計が豊かになるに従って食費の占める比率は下がっていくという法則だ。これは、食費の支出はあるところで頭打ちになる(需要が飽和する)ことを示している。*1 簡単に言うと、支出を2倍に増やしても食べる量は2倍にならないために、「家計が豊かになるに従って食費の占める比率は下がっていく」わけです。*2 エンゲル係数の長期低下トレンドは1997年で終焉していますが、これは、名目GDPの長期増加トレンドの終焉と対応しています。つまりは家計が豊かにならなくなったこ