氷見産ブリなどと産地偽装して東京・築地市場などで福井県産を販売していた水産卸会社「浅吉」(氷見市)に対し、富山県は25日、「悪質な行為」と県内で初めて日本農林規格(JAS)法違反での指示・公表に踏み切った。 販路は裏付けが取れただけで1都7県に及び、浅吉は「日本海産で肥えて脂身があるのを氷見ブリにした」などと偽装を認めた。全国的に知名度があり、高値がついてきた氷見ブリの信頼性が揺らぐのは必至。「地に落ちたブランドを立て直さないといけない」。同業者らは強い危機感を募らせた。 発表によると、浅吉は昨年12月13〜18日、東京、栃木など1都7県の水産卸売業者計14社に対し、少なくとも900本の福井県産ブリを、氷見産や石川県産ブリとして販売。築地市場で2社に824本を氷見産として販売し、うち少なくとも445本は福井県産だった。また、同17、18日には、1都7県の12社に、石川県産と偽って少なくとも