『通訳日記 ザックジャパン1397日の記録』 著:矢野大輔 出版:文藝春秋 【選考委員評(速水健朗)】 W杯後、いったん火が消えたザックジャパンだったが、本書でメモとして描かれたザックジャパンの舞台裏は多くの共感を集めた。代表での4年間を通して、著 者がメモ書きの重要性を認識し、日記の内容はどんどん濃く深くなっていく。本書刊行以後、代表監督の通訳という存在の在り方は大きく変わるはず。 惜しくも大賞を逃した優秀作品には、アギーレの戦術や育成論を取り上げた書籍、なでしこジャパンに注目した書籍などのほか、サッカーと人種差別などのディープなテーマ、八百長問題に対して「なぜそれが起こるのか?」という根本的な仕組みを綿密かつ学術的に明らかにした本など、興味深い本が並ぶ。 <優秀作品> 『アギーレ 言葉の魔術師』 著:小澤一郎 出版:ぱる出版 『礎・清水FCと堀田哲爾が刻んだ日本サッカー五〇年史』 著: