近年、サッカー界と将棋界のコラボが盛んになっているのをご存知だろうか。 Jリーグに目を向けると、将棋親善大使でもある波戸康広氏がアンバサダーをつとめている横浜F・マリノスや、将棋駒の街として知られている山形県天童市を本拠地とするモンテディオ山形が、将棋コラボイベントを毎年開催。棋士の中にはサッカーファンも多く、人気棋士を招いた公開対局やトークショーなど両者のコラボイベントが定着しつつあるのだ。 サッカーと将棋。 一見すると、まったく対極的な存在に思える。なにせサッカーは約105m×約68mという広大なピッチで選手が複雑に動き回っている”動”のアウトドアのゲームで、一方の将棋は、約36cm×約33cmの将棋盤で駒が整然と並んでいる”静”のインドアゲームだからである。 だが深く観察してみると、共通点も多い。 例えば、サッカーのフィールド全体を将棋盤とすれば、その上でプレーする選手は将棋の駒にも