「なぜ新聞では『ふるさと』を『故郷』と書かずに『古里』と書くのか?」。しばしば頂く質問です。今は「生まれ育った土地」という意味で使われることが多い「ふるさと」ですが、元々もう少し広い意味があることも理由の一つです。 読者の皆さんは「ふるさと」という語を普通の文脈で書く場合、どう表記されるでしょう。平仮名で「ふるさと」でしょうか。それとも漢字で「故郷」でしょうか。はたまた別の漢字で「古里」と書かれるでしょうか。片仮名で「フルサト」と書くのはやや特殊な文脈の場合だと思いますので、前記3通りが普通に考えられるところでしょう。 「こきょう」と読む場合は「故郷」 新聞の表記は、国で定めた「一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」とされる常用漢字表にほぼ準拠しています。「ふるさと」についても平仮名で書く分には問題ありませんが、漢字で書く場合は制約が出てきます。 常用漢字表には
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