大ハンガリーの領土回復への夢と絶望 第二次世界大戦の枢軸国の主要参戦国は、日本、ドイツ、イタリアばかりがクローズアップされますが、ルーマニア、ブルガリア、フィンランド、クロアチア、タイなども枢軸国側に立って参戦しています。 ハンガリーも枢軸国の一員になった国で、ソ連とアメリカに宣戦布告し主に東部戦線でドイツ軍と共に戦いました。 ハンガリーも他の枢軸国側と同じく親独・親伊一辺倒だったわけではなく、ハト派や保守派が何とか国を中立に維持させようと努力しますが、結局強力なドイツの外圧と国内急進派によって国を牛耳られていきました。 今回はハンガリーが枢軸国の一員になって破滅的な戦争に向かっていった経緯をまとめていきます。 話はオーストリア=ハンガリー帝国時代に遡ります。 1. 帝国の支配層としてのマジャール人 1-1. 自治を求める戦い ハンガリーの支配的民族であるマジャール人は、オスマン帝国の支配
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