東日本大震災は25日で発生から2週間となるが、菅直人首相はこの間一度も記者団のぶら下がり取材に応じていない。首相官邸の記者会見場で何度か一方的な「国民へのメッセージ」を発することはあったが、ほとんど質問は受けず、国民の疑問に答えなかった。「引きこもり」を続ける首相に最高指揮官の自覚はあるのか。(阿比留瑠比) 「米政府はどんなときも皆さんを支援する。できることは何でもしたい。自然は人の命を奪うこともあるが、人の魂や思いを奪うことはできない…」 ルース米駐日大使は23日、宮城県石巻市の避難所を訪問した際、床に膝をつき被災者の肩を抱いてこう励ました。この真摯(しんし)で誠実な態度は多くの人の胸を打った。同時にこう思ったはずだ。「それに比べてわが国のトップは…」 首相に被災地視察をすべきだと言っているわけではない。12日に東京電力福島第1原子力発電所を視察したが事態収拾の役に立ったとは誰も思ってい