政府は来年度から、たばこ税を1本当たり2~3円程度引き上げる方向で調整に入った。実現すれば、1箱(20本)の価格は40~60円程度上がり、代表的な銘柄(300円)で340~360円程度になる見通し。【宮島寛】 健康への影響を配慮する厚生労働省が求めていた1本当たり10円とする大幅増税は見送るが、来年度以降も段階的に税率を引き上げることも併せて検討する。 たばこを巡っては、民主党がマニフェスト(政権公約)で健康目的の値上げ(増税)方針を掲げ、厚労省も喫煙の抑制を目的とした大幅値上げ(同)を提案。一方、財務省は、販売量の急減を懸念して、大幅増税に難色を示していた。たばこは98年以降、3回値上げされたが、1本当たり1円程度の増税にとどめることで、2兆円程度の税収を確保してきたからだ。 しかし、鳩山由紀夫首相が「環境や体の面から見て、増税ありうべしかなと思う」と述べるなど、健康目的の増税に前向きの