8日の東京外国為替市場の円相場は、前日に菅直人財務相が円安が望ましいと発言したことを受け、円が売られた。対ドルでは早朝に一時、昨年8月下旬以来約4カ月ぶりの水準となる1ドル=93円80銭近くをつけた。 午後1時現在は、対ドルが前日午後5時時点より48銭円安ドル高の1ドル=93円26〜31銭、対ユーロでは同03銭円安ユーロ高の1ユーロ=133円52〜53銭で取引されている。 菅財務相は7日の記者会見で「90円台の半ばあたりが適切ではないかという見方が多い。もう少し円安の方向に進めばいいなと思っている」と語り、円が売られた。こうした「口先介入」に対し、鳩山由紀夫首相が8日午前に菅氏の発言を批判したことから、円を買い戻す動きも出ている。 市場には、日本時間8日夜発表の米国雇用統計の結果を待つ空気もある。予想を上回る改善があれば、再び円売り圧力が強まり「財務相が示した1ドル=95円の水準まで