文部科学省の全国学力調査が17日実施され、全国の小学6年生と中学3年生の約8割が、国語、算数・数学と初めて加わった理科の3教科に取り組んだ。知識そのものではなく、実生活に根ざした思考力や活用力を測る問題が目立った。 購読者限定ページに全国学力調査の問題と正答例 理科は、新しい学習指導要領が重視する「観察・実験」を踏まえた出題が並んだ。LED電球の省エネ効果、サクラの開花など、日常生活に題材を取る傾向が強かった。太陽の位置と立ち木の影の長さとの関係の問題(小学校)では、「厚い雲がかかったため影がなかった時間帯がある」ことを読み取らせるなど、応用力も問われた。 実社会で使える学力を測る経済協力開発機構の学習到達度調査(PISA)の趣旨にも沿っている。文科省国立教育政策研究所の神代浩・教育課程研究センター長は「理科はPISAの『科学的リテラシー』と関係が深い教科。活用力を問う問題を意識的に多