新車批評の先駆け的な存在として知られる自動車評論家で元レーサーの徳大寺有恒(とくだいじ・ありつね、本名杉江博愛=すぎえ・ひろよし)氏が今月上旬、死去していたことが8日、親族への取材で分かった。74歳。東京都出身。 徳大寺氏はトヨタ自動車のレーシング・ドライバーを経て自動車評論家に転身した。自動車への深い愛情から辛口の批評で知られ、1976年に始めた著書「間違いだらけのクルマ選び」は人気シリーズに。「間違いだらけの-」は流行語にもなった。 コストや販売台数を優先する自動車メーカーを一貫して批判し、魅力のある車づくりを訴え続けた。ほかの著書に「ぼくの日本自動車史」や「58歳からの楽々運転術」などがある。