宇宙には何かが満ちている。古くから人々はこう考えてきた。最初に天上の空気「エーテル」を提唱したのは古代ギリシャの哲学者、アリストテレスである。科学の進歩とともに紆余曲折の議論を経た今、最新の宇宙物理学により宇宙を満たす“エネルギー”があることがわかってきた。宇宙を満たすエネルギーはどのように明らかになり、そして宇宙にどのような影響を与えているのだろうか。 1. 宇宙を満たすもの2. 「生涯最大の過ち」から最先端へ3. 見えてきたダークエネルギーの証拠4. 革命前夜 cogito, ergo sum —我思う、ゆえに我あり— 哲学史上最も有名なこの言葉を生み出したのは、17世紀の哲学者、デカルトである。 近代哲学の祖、デカルト。 © Superstock/PPS 何でも疑ってみよ。方法的懐疑と呼ばれるこの考え方を突き詰めると、ついには自分の存在さえも疑わざるを得なくなる。そんな中、いったい