家族が経営してきた畜産農家を引き継いだ、4代目のピエール・ピカールさん=仏中部ムラン郊外で、久野華代撮影 欧州最大の農業大国フランスで、畜産農家が苦境に立たされている。気候変動対策の観点から消費者の間で肉食を控える志向が強まり、菜食を後押しする法制化の動きも進む。地球温暖化は「美食の国」の食文化をも変えるのか。【パリ久野華代】 「少しずつ牛の数を減らしてキヌアでも作ろうかという話を同業者としているんですよ」 仏中部ムラン郊外の丘陵地帯。計350万平方メートルの土地で約300頭の食用の牛を育てる畜産農家のピエール・ピカールさん(34)は、そう打ち明ける。キヌアは、サラダなどに入れて食べる雑穀で、菜食志向の人々を中心に人気が高い作物だ。
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