紙の本を裁断・スキャンしてパソコンなどに取り込み、電子書籍化する「自炊」を代行するのは違法だとして、浅田次郎氏ら7人の作家と漫画家が7業者に差し止めと損害賠償を求めた訴訟で、3業者分の第1回口頭弁論が21日、東京地裁であり、うち2業者は争う姿勢を示した。 一方、東京都江戸川区の業者は請求を受け入れ、謝罪すると表明。今月10日にホームページを閉鎖して代行を中止しているとし、7人に計147万円を賠償する考えを明らかにした。 ほかに訴えているのは、大沢在昌、永井豪、林真理子、東野圭吾、弘兼憲史、武論尊の各氏。 自炊代行業者をめぐっては、浅田氏らはこの7業者とは別の2業者に対し、代行事業の差し止めを求める訴訟を2011年12月に起こしていたが、業者側が請求を認めるなどしたため、すでに終結している。