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ブックマーク / amberfeb.hatenablog.com (3)

  • 彼らの行方は誰も知らない――『スリー・ビルボード』感想 - 宇宙、日本、練馬

    『スリー・ビルボード』をみました。以下感想。 アメリカ合衆国、ミズーリ州、辺鄙な街、エビング。おそらく、現代。人通りもまばらな街はずれの道沿いに、もはやその機能を果たしていないぼろぼろの三つの広告看板があった。娘を強姦殺人によって失い、遅々として進まぬその捜査にいらだちを覚えていた女、ミルドレッド・ヘイズは、その看板を使って警察を挑発することを思いつく。その思い付きが嵐を招くこともしらずに、あるいはそれを予感して。 中西部の田舎町で、三枚の看板が巻き起こした騒動を描く『スリー・ビルボード』は、極めて類型的な場所で極めて記号的に配置された人間たちが、事件を通してその記号からほのかに逸脱していく、そのような映画だった。娘を奪われ怒りを燃やす女、彼の世の怒りの矛先を向けられる警察署長、その署長に心酔する、粗暴な警官。この3人が、とりわけ女と暴力警官とが、いままでいた場所とは違う場所に辿り着く、い

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    advblog 2018/02/18
  • 究極の虚構を撃ち抜く弾丸――『シン・ゴジラ』感想 - 宇宙、日本、練馬

    TOHOシネマズ新宿で『シン・ゴジラ』をみていました。いやこれはすげえもんをみさせてもらったなというのが正直な感想です。上映終了後、舞台挨拶があったわけでもないのに自然に拍手が起こった、というのは初めての経験でした。以下感想になりますが、ネタバレが当然含まれます。先の見えない宙づりの感覚こそこの作品の核にあるものだという気がするので、ネタバレは絶対避けたほうがよいと思います。ということで未視聴の方はその点ご留意ください。 「想定外」を越える想定外の危機 東京湾羽田沖で、漂流中の船が一隻。海上保安庁が保護に赴くも、船内は無人、いくつかの遺留物が残されているだけだった。捜索のさなか、突如水面下から水蒸気が噴出する。その水蒸気によって東京湾アクアトンネルが破損したことにより、政府は対応を始めることになる。だが政府の、いや日に住まう人々はまだ知る由もなかった。想像すら及ばない未曽有の危機が、もう

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    advblog 2016/07/29
  • 歴史を変えた人間のことは、多分誰も知らない―『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』感想 - 宇宙、日本、練馬

    『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』をみました。よかったですね、とてもよかった。実話に基づく映画をみると事実は小説よりも奇なり、というのをひしひし感じます。「事実」ってなんだよ、ってのは置いといて。以下で簡単に感想を。 「普通」じゃない男の栄光と悲惨 第二次世界大戦中、ドイツのエニグマ暗号機を打ち破るのに大きな貢献を果たした男アラン・チューリングの名は、現在ではあまりにも有名だと思う。この天才の悲劇を僕が知ったのは、サイモン・シン『暗号解読』で取り上げられていたから。 文庫版上巻の後半部分で描かれるエニグマとの苦闘は、この全体の中でも屈指の熱量をもつシークエンスで、僕はこのセクションが一番面白かった。 暗号解読〈上〉 (新潮文庫) 作者: サイモンシン,青木薫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2007/06/28 メディア: 文庫 購入: 30人 クリック: 21

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    advblog 2015/04/03
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