ドキュメンタリーとフィクションの境目 石戸諭 本日は映画監督の原一男さん、大島新さんと「ドキュメンタリーはどこへゆく」というテーマでお話しできればと思います。原さんは、劇映画の現場を経て、1972年に映画監督デビュー。アナーキストの奥崎謙三さんを追った『ゆきゆきて、神軍』(1987年)など数々のドキュメンタリー作品を監督し、50年以上にわたり第一線で活動を続けています。2021年には水俣病をテーマにした大作『水俣曼荼羅』[★1][図1]を発表しました。大島さんは、テレビで「情熱大陸」など数多くのドキュメンタリー番組に携わったあと、政治家の小川淳也さんを追った『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020年)や『香川1区』(2021年)などの話題作を監督。また、著書『ドキュメンタリーの舞台裏』では、原さんの作品を分析されています。どうぞよろしくお願いします。 まずは『水俣曼荼羅』についてお話を
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