「脱・先進国至上主義」という特集を手掛けた。一般的に言って,日本メーカーの家電は,新興国の消費者から見て,高価な故に購入の候補にすら上らないことが多い。つい,あきれるほどと形容したくなるほど,日本製品は相手にされていない(例外もあるが,ここでは割愛する)。 今回の特集に協力してもらった電子創新網の張国斌氏は記した。「日本の家電と聞いて,消費者はまず,品質の良さを思い浮かべる。しかしこのことは,非常に残念なことに,日本勢が中国で失敗した一因である。なぜなら,中国ではわずかな人だけが高品質を求め,大多数はコスト・パフォーマンスを求めているからだ」*1。 日本メーカーは高品質あるいは高付加価値のモノづくりが得意,といわれてきた。これには日経エレクトロニクスを含めたメディアのせいもあるだろう。しかし,だから非常に不遜な表現ではあるが,書かせてもらいたい。 自社の戦略・戦術の説明に, 高単価あるいは