2018年度以降、小中学校の道徳が正式な教科に格上げされるのに向け、文部科学相の諮問機関「教科用図書検定調査審議会」は23日、文科省が作成した教科書検定の基準案を了承した。問題解決や体験を重視するなど、「考える道徳教育」を促す内容だ。 これまでの道徳は「教科外の活動」という位置づけで、国の検定を経た教科書はなく、副読本を読むことが中心だった。格上げで検定のルールが必要になり、3月に改訂された新学習指導要領に沿う形で文科省が検討していた。 基準案では、教科書全体を通じて、子どもが表現力を高めるために話し合ったり書いたりする「言語活動」や、「体験学習」などを教員が採り入れやすくする工夫を求めた。一方的な価値観の押しつけでなく、子どもが自分で考える授業になるよう、教材の面から後押しする狙いがある。 教科書に掲載する物語などの題… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけま