太陽の光から目を守るため、帽子をかぶり、日食グラスの脇を手で押さえるのが正しい使い方だという=埼玉県所沢市 日本の陸地で観測できる46年ぶりの皆既日食が22日に迫り、観察用のメガネがひっぱりだこだ。埼玉県所沢市の光学機器メーカーでは今春以降70万個を出荷。「手作業で作っているので、これ以上量産できない」と在庫がなくなってしまったほどだ。 天体観測用の望遠鏡や顕微鏡を製造する「ビクセン」。従業員約60人。2年前まで、日食を求めて世界を旅する愛好家を対象に、目に有害な赤外線や紫外線をほとんどカットする遮光プレートを販売していたが、年100枚程度しか売れず生産を止めていた。 その遮光プレートに注目したのが、学者や教育関係者らでつくる「世界天文年2009日本委員会」。目を傷つけずに太陽を観察できるメガネの製造を昨秋に依頼した。 昨年12月、同社は「日食グラス」(定価1500円)を開発。眼科