夜の寒さをしのごうと、ホームレスの男性が段ボールの寝床を組み立てていた=東京都墨田区の隅田公園、青木写す 年の瀬を迎え、東京のホームレスたちに支援団体が配る毛布が足りない。2008、09年はリーマン・ショックやネットカフェ難民、年越し派遣村などで「貧困」の問題が注目を集め、全国から寄付が寄せられたが、今冬は動きが鈍いという。支援団体は「貧困支援は一時的なブームであってはならない。凍死者が増える前になんとか集めたい」と懸命だ。 東京都墨田区の隅田公園で、九州出身の男性(59)が眠っていた。ブルーシートを敷き、寝袋にくるまる。年齢を理由に日雇いの仕事もなくなり、空き缶収集で得る収入は月4千円ほど。記者が会った日の所持金は300円だった。寒さをしのぐため服は5枚重ね着し、寝袋の中に毛布を2枚重ねる。それでも夜は底冷えし、つらいという。 ホームレスの越冬に毛布は不可欠だ。支援団体「山谷労働者