10%消費増税が決まり、この国は、どうしても成長したくないらしい。せっかく戦後70年余りでたった3度しかない成長加速の転換を果たしたのに、わざわざ壊しに行かずとも良さそうなものである。単純な増税反対論者はいるけれど、2021年度末に基礎的財政収支の赤字がゼロになる軌道にあること(9/23)を知らないから、負担を嫌がっているだけにしか見えず、まるで説得力がない。余計なマネをせず、現状維持に留めることが、これほど難しいとはね。 ……… 日本経済が成長加速の転換点を迎えたのは、高度成長の出発点となった1954年、バブル景気の出発点だった1983年、そして、今の景気の出発点である2014年の3度しかない。それほど現状は貴重であり、つまらぬ拘りで失うのは惜しい。転換点が見て取れるのが下図の消費率の動向だ。それぞれの年でピークをつけ、これ以降、消費率とは裏腹の投資率が高まって行き、成長が加速するわけで