インターネットの普及により、ある健康法が「体に良い」と発信されると、かつてとは比べ物にならないほど急速に、人々の間で広まるようになりました。一度そういった情報が広まると、老若男女が同じ方法を実践しようとブームが起きます。しかし、万人に有効な健康法というのはそうそうあるものではありません。 最近、ご飯やパンなどの炭水化物の摂取量を制限する「糖質制限食」をダイエット目的で実践する人が増えているようです。これもそうした現象の一つだと感じています。しかし、糖質(炭水化物)が分解されてできるブドウ糖は脳にとって唯一のエネルギー源です。むやみに減らせば当然、脳に悪影響があります。 そこで今回は、糖質制限食の是非を脳神経外科の観点からお話ししたいと思います。
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