2009年06月10日00:10 カテゴリ書評/画評/品評 「ついカッとなって」から戦争まで - 書評 - 日本の殺人 筑摩書房松本様より定期便にて献本御礼。 日本の殺人 河合幹雄 老舗がこういうジェネリックなタイトルで出す本は、ど真ん中(bullseye)かとんでもなく外すか(way off)のどちらかで、可もなく不可もなし(so-so)ということがまずない。本書は間違いなく前者だ。今後「殺人」という現象を、本書を読まずして語れなくなる、そういう一冊である。 本書「日本の殺人」は、タイトル通り、「人が人を殺す」という行為を、日本という政府と、日本人という人々がどのように行い、それをどのように受け止め、そしてそれに対してどのように振る舞ってきたかということを、粗にして漏らさずまとめた力作。 その力作ぶりは、目次を見れば一目でわかる。 目次 - 松本様のmailより まえがき 第一章 殺人事