死に至る過程と臨終の場で患者と家族を支援するために、終末期ドゥーラは医療以外の面から介入する。(PHOTOGRAPH BY ARMAN ZHENIKEYEV, GETTY IMAGES) 2017年1月、64歳のジェリー・クリーハンさんが筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された時、ジェリーさんと妻のスーさんはこれから苦難が待ち構えていることを悟った。1年以上前からジェリーさんは体のバランスを取ることが難しくなり、たびたび転倒して起き上がることができなかった。ALS(過去には「ルー・ゲーリック病」として知られていた)は進行性の神経障害で、随意筋運動や呼吸、その他の身体機能をつかさどる脳の神経細胞と脊髄に障害が起き、進行すると麻痺が生じて死に至る。 2020年にジェリーさんの症状はさらに進行し、車椅子の操作には視線入力技術を、呼吸には非侵襲的(危険や痛みを伴わない)人工呼吸器を使用しなければな