こんにちは、理事の畠山です。新型コロナで学校が閉鎖されている解決策として、9月入学が議論されています。9月入学賛成派の主なポイントとして、大学の国際化の促進が挙げられます。新型コロナ対策としての9月入学は、私も不勉強なのでどうなのかよく分かっていませんが、少なくとも大学国際化のための9月入学は今優先して議論すべき議題ではありません。今回はこれを教育政策の観点から解説したいと思います。 1. 教育経済学的に大学の国際化を考える大学の機能は、教育・研究・社会貢献の3種に大別されます。この全てをカバーすると字数が必要になって編集長に何やってんですかと叱られそうなので、今回は教育に焦点を当てたいと思います。 教育全般に当てはまる事ですが、教育政策の観点から大学の国際化を考えると、その簡略化した基本的な枠組みは、今働いていれば得られたであろう賃金を捨てて(間接費用)、時間とお金をかけて(直接費用)、