売買注文の処理速度が高速化し、欧米の主要証取並みとなる。東証は、約10年ぶりとなる売買システムの全面刷新で、海外の投資マネー呼び込みを狙う。 新システムの処理速度は注文1件あたり5ミリ秒(1ミリ秒は1000分の1秒)と、現行システムの400〜600倍となり、ニューヨーク証取(5ミリ秒)やロンドン証取(4ミリ秒)と肩を並べる。人間のまばたき(約0・1秒)より速く注文が成立することになる。 東証は2日夜、証券会社が参加する最終リハーサルを行い、新システムへ安全に移行できると確認した。 新システムへの移行に合わせ、株価の急騰落を防ぐための「制限値幅」を現行より最大2倍とし、売買を成立しやすくする。株価の刻みも一部で細かくし、より適切な価格形成を可能とする。例えば、現在は5円刻みで売買されている2000円台の株は、1円刻みとなる。 東証は09年の売買代金で世界3位の座を中国・上海証取に譲る見込みだ