イギリス人の数学者、マーカス・デュ・ソートイさんの "Symmetry"の訳書、『シンメトリーの地図帳』が発売されています。 そこに以前、ソートイさんが来日した際の話が書かれているのですが、 日本でわたしの世話をしてくれたのは、数学者の黒川信重氏だった。わたしはすでに彼の論文をたくさん読んでいて、すっかり旧知の間柄のような気がしていたが、実は一面識もなかった。黒川氏がどのような容貌なのかをまるで知らなかったわたしは、成田空港の税関を出ると、すぐに自分の名前が書いてあるボードはないかと探し始めた。 わたしの名前はどこにもなかった。(中略)ところがそのとき気がついた。バケット・ハットをかぶって、ζと書いたボードを手にうろうろしている人がいるじゃないか。あれはギリシャ文字のゼータだ。その男性もやはり不安そうな顔で、税関の出口からはき出されてくる西洋人の中から、なんとかして見知らぬ数学者を拾い出そ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く