ISBN: 9784000258647 発売⽇: 2012/10/01 サイズ: 20cm/258,82p シビリアンの戦争 デモクラシーが攻撃的になるとき [著]三浦瑠麗 本書は、ぼくたちが慣れ親しんでいる軍や戦争に関する基本的な考え方に大きな疑問をつきつける。従来の発想では、軍人は戦争大好きだとされる。だから平和を愛する文民が彼らの活動を常に監視し、抑えなくてはならない。これが文民統制(シビリアンコントロール)の発想だ。 でも近年の多くの戦争の実態はちがう、と著者は指摘する。軍人たちは、戦闘で真っ先に死傷する立場だ。だから勝算のない無意味な戦争にはきわめて慎重だ。むしろ文民たちのほうが、独裁政権打倒とか対テロとか、その時の勝手な思い込みと勢いで、軍人たちを(民主主義のおかげで!)戦争に引きずり込んでいる、と。文民統制というのは本当に有効なのか? 恐ろしいことながら、これが正鵠(せいこく