ラーメン界は恐ろしい勢いで進化を続けている。震源地となるのは、やはり東京。東京のラーメンの潮流は生半可な根性では追い切れない。 だが今回紹介する湯島の「大至」は、そんな流行をあえて追わず、「普通のラーメンの最高峰」を追求するスタイルを崩さない店だ。 若い店主が作るラーメンは、見た目も味も奇抜ではない。だが、その完成度は東京でも一、二を争うレベルにあると思わせる。鶏や豚のダシが効いたスープはホッとするしょうゆ味。もっちりした中太麺、ピンク色のチャーシューなど、すべてが調和している。方々で「新味」「今風」のラーメンを食べ歩いた人間に「最終的にはあそこに戻って、あのラーメンが食べたい」と思わせるのは、かなりスゴイことだ。 おすすめはチャーシューワンタンメン(890円、写真)。チャーシューの味わい、ワンタンのプリ感、スープの完成度、麺のうまみを全部堪能できて1000円以下なら破格といえる。 近い将