印刷 メール 天皇の火葬、中世は一般的 葬法、時代の価値観反映か 昭和天皇の武蔵野陵と、参拝する天皇陛下。上円下方墳という形の陵に土葬されている 三重県で見つかった、平安時代の火葬された人物の墓。中央は骨を納めた器。有力な人物かその近親者を葬ったと考えられている 宮内庁は天皇、皇后両陛下逝去の際、皇室の近世以来の伝統である土葬ではなく、火葬を検討していることを明らかにした。日本人はどのように火葬や土葬とつきあってきたのか。 ■納骨信仰で貴族も 儒教の武士は土葬 日本列島で火葬が行われるようになったのは、かなり古い。縄文時代には各地の遺跡から火葬された人骨が見つかっているし、古墳時代にも、火葬された例はある。 だが、普及したのは8世紀以降だ。女帝・持統天皇が703年に天皇として初めて火葬されたのがきっかけといわれる。持統天皇は、自らの葬儀に際して、その簡略化(薄葬)を強く望んだため、火葬はそ
