シャバで生活していれば、なかなか見えない塀の中の生活。そんな刑務所・拘置所に20年以上にわたって服役していたのが元東アジア抗日戦線の活動家・宇賀神寿一氏だ。社会を震撼させた「連続企業爆破テロ」の実行犯として逮捕された宇賀神氏。出獄後は人権団体「救援連絡センター」の一員として、逮捕者の人権保護に尽力する彼が見た刑務所の生活とは? そして、その問題点とはいったいどこにあるのだろうか? ■歯医者にかかるまで半年かかる……刑務所の医療事情 ――まず、宇賀神さんが所属する『救援連絡センター』の活動について教えてください。 「人権の砦として、警察に不当逮捕された人への弁護士の派遣をはじめ、刑事、民事事件、獄中者の処遇等の相談窓口となっています。死刑制度廃止や民衆抑圧のための法律に反対し、全国の心ある弁護士や仲間とネットワークを組みながら、幅広い活動をしているんです」 ――刑務所での受刑者の処遇について