宮沢賢治が名付けた北上川河畔の国の名勝「イギリス海岸」(花巻市)を出現させようという国交省の試みが今年も賢治の命日の21日にある。県内5ダムの放流制限に加え、流量をさらに減らそうと、初めてイギリス海岸を迂回(う・かい)するバイパス放水路を利用する。昨年、10年ぶりに姿を現しただけに、今年も賢治ファンの期待が高まっている。 放流制限の対象になるダムは国直轄の四十四田、御所、田瀬と、県営の綱取、早池峰の各ダム。20日午後7時ごろから総放流量を最小の5分の1の毎秒33トンに絞り込む。 さらに、今年は猿ケ石川からイギリス海岸を迂回して北上川に流れ込むバイパス放水路の取水量を増やす。東北電力の猿ケ石発電所が発電に利用しており、最大の毎秒16・7トンまで取水する。 放流水がダムから海岸に着くまでに12、13時間かかる。天候に恵まれれば、イギリス海岸は、21日の午前9時ごろから午後3時ごろの間に川
花巻市の宮沢賢治記念館で、早池峰山をテーマにした企画展が開かれている。早池峰山麓(さんろく)を舞台にしたと見られる童話「どんぐりと山猫」や早池峰山に関連した詩「山の晨明(しんめい)に関する童話風の構想」などの作品が写真や直筆の原稿とともに展示されている。 賢治に早池峰山は身近な存在だった。盛岡高等農林(現・岩手大農学部)を卒業後、地質調査を依頼されて山麓一帯を踏破。この時の体験から数々の作品が生まれた。 「どんぐりと山猫」に出てくる「笛ふきの滝」は早池峰山麓を流れる岳川の上流にある「笛貫の滝」がモデルとされ、企画展では童話の一節とともに紹介されている。 早池峰山を詠んだ詩には「山の晨明に関する童話風の構想」のほか、「北いっぱいの星ぞらに」「河原坊」などがある。 「山の晨明に関する童話風の構想」は早池峰山の美しい光景を描写し、全文と収蔵庫に保管されている自筆の原稿が展示されて
盛岡市は、市内に点在する石碑や屋外彫刻などの情報をデータベース化するため、実態調査に乗り出した。 市内には石川啄木や宮沢賢治らの文学碑などが数多くある一方、作者や経緯が明記されていない彫刻や石碑なども多く、観光客から問い合わせが来ることもしばしばあるという。 こうした有名、無名の碑や彫刻の情報を整理することで、盛岡の新たな観光資源として有効活用するのが狙い。データベースは5月中の公開を目指す。 調査は、市が進める「盛岡ブランド」の発信事業の一環。緊急雇用対策として採用した臨時職員3人が、3~8月の半年をかけて行う。 市内には、観光ガイドなどで紹介されている岩山展望台近くにある石川啄木夫婦の歌碑や岩手大キャンパス内の宮沢賢治像など有名なものだけでなく、広くは知られていない市ゆかりの作家の彫刻や、誰が建てたのかさえも不明な石碑なども多い。 市は当初、調査対象となる石碑などの数を200ほどと推測
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