『アフリカで誕生した人類が日本人になるまで』(ソフトバンク新書 溝口優司 著)という本を読んだ。 この本は、人類学者の筆者がアフリカで誕生した人類がどのようなルートからどれぐらいの時間をかけて、日本に到達し、現代日本人となったのかを有力な学説に個人の推測も交えながら紹介すると謂う、一般向けの科学読み物です。 これを採り上げたのは本のレビューが目的ではなくて、学術的、科学的な説明を一般の方に行う場合招きやすい誤解について非常に慎重に書かれているんじゃないかな、と思ったからです。ちょっとわかりにくく書いてみますと・・・ 分かりやすい説明には落とし穴があることを自覚すれば、落とし穴の場所を示して解決できる ・・・と謂う事になりましょうか。 ■進化の誤解 子ども時代の定番だと思いますが、「キリンの首はどうして長いの?」と謂う知的好奇心から生まれる質問があります。幼少期のどらねこは『なぜなに百科』み