三宅一生さん 【ニューヨーク=田中光】世界で活躍するデザイナーの三宅一生さん(71)が、14日付の米ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、これまで多くを語ってこなかった自らの原爆体験に触れながら、オバマ米大統領に広島を訪れるよう呼びかけた。オバマ氏が「核兵器のない世界」を訴えた4月のプラハでの演説に触発されたという。 寄稿によると、三宅さんは広島にいた7歳の時に閃光(せんこう)を目撃。黒い雲があがり、人々が逃げまどう光景が「今も目に浮かぶ」。母親は放射線を浴びて3年後に亡くなった。 一方で「原爆を生き延びたデザイナー」といったレッテルを張られるのを嫌い、「いつも広島に関する質問は避けてきた」という。 しかし、オバマ氏が「プラハ演説」で、単なる核の削減ではなく、廃絶に言及したことが「自分の中に深く埋もれていた何かを呼び覚ました」といい、「体験者の一人として個人的、そして倫理的な責任をかつ