→紀伊國屋書店で購入 「神様の前でどうして銭を放り投げるのか」 ラジオの「子ども電話室」に寄せられる問いに先生方がどう答えるかを聞くのはいかにも面白い。本書の著者・斎藤たまさんも〈当意即妙の、時には目を白黒させながら応える〉そのそぶりを楽しむが、あるとき「なぜ賽銭は放り投げるのですか」という問いに「社殿がこわれたら直さなくてはなりません、そうしたことに当ててくれるように金を差し上げるのです」との答えを聞き〈無理もない〉と思いつつ納得がいかなくて、「はしがき」でこう問いかける。 人に物を贈る時、それを放って拾わせたりはしたものだったですか。 それが神前では起るのです。むしろ、神様に聞こえた方がいいとばかりに、わざとも音高く放り投げるのです。 たしかに今年も初詣で、柏手を打つのと同じ案配で景気良く放り投げてじゃりりんと賽銭箱を響かせて晴れ晴れとした気分で帰ってきたが、さて、なぜなのだろう。 ※
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