【北京=川越一】中国で麻薬密輸罪により死刑が確定していた赤野光信死刑囚(65)=大阪府=に対する刑が6日午前9時半(日本時間同10時半)、遼寧省大連市で執行された。中国当局が同日、外交ルートを通じて日本側に連絡してきた。中国で日本人に対して死刑が執行されたのは、1972年の日中国交正常化以降初めて。 死刑は同死刑囚が収監されていた大連市の拘置施設内で薬物注射によって執行されたとみられる。日本側には執行の約5分後に連絡があった。中国国営新華社通信によると、中国最高人民法院は同日、「死刑は中国の法律に従って執行された」「赤野死刑囚は拘置中も裁判の間も法律に従って扱われた」とのコメントを発表した。 同死刑囚は2006年9月、大連空港から日本へ覚醒(かくせい)剤計1・5キロ以上を密輸しようとしたところを拘束され、09年4月に死刑が確定していた。ともに拘束された石田育敬受刑者(同罪で懲役15年確定)